ひと区切りの春に最終回
![]() 引越しをしました。 生活の拠点が、ほとんど東京になりました。 探しものを続けて、ようやくここまで来たという感じです。 三島と東京を、行ったり来たりの数年間。 三島を中心に、伊豆で出会った多くの人たち、たくさんの出来事に、そうそう別れを告げることはできずに、ずっと居心地いい空間探しをしていたのかもしれません。 このブログを通して、それを探していたのかもしれません。 これからも伊豆とのつながりを、ずっと大切にしていきたいと思うものの、今は「伊豆(八方)美人日記」のタイトルが、ちょっと似合わなくなってしまいました。 だから、今日はひと区切りの最終回。 でも新しい環境で、また新ブログをスタートできれば、と考えています。 今まで細々とでも書き続けてきたことで、新たにうれしい出会いがいっぱいありました。 ちょっとした情報に、コメントを入れてくださったり、励ましてくださったりした多くの皆さまには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 私も次々と素敵なブログに出会えたことで、また違う世界が広がっていきました。 何歳になっても、新しいことを見つけていく原動力を、そこからいっぱいもらったような気がします。 ![]() 引越しとともに、あまりに多くのハプニング、変化で過ぎていった3月。 足元を見て、夢中で進んできて、顔を上げると、あっちでもこっちでも、満開の桜が見えました。意外なほど早い開花だった今年の春。 お花見には行けなくても、いろいろな場所で、思わぬプレゼントのように出会えた淡いピンクの饗宴です。 新ブログの準備ができましたら、改めてここでお知らせさせていただきますね。 そこで、またお会いできたら、うれしいです。 ![]() ありがとうございました♪ 古い椅子と膝掛け
![]() 実家の隅っこで、埃まみれになっていた椅子です。 パソコンデスク用の椅子として、間に合わせにと、雑巾で拭いて、部屋に持ってきたら、なんだか大発見をしたよう・・ 白い壁を背にすると、赤と黒のコントラストが際立って、こんな形だったっけ?と、改めてしげしげと眺めてしまいました。 ちょっと古めかしい形がなんともいいかもしれない、これは使える、なんて。 祖父が買ったものだというので、50年近く経っているのでしょう。 捨てる寸前でしたが、思わぬ掘り出し物でした。 そして、もうひとつ懐かしいタータンチェックの膝掛け。 ![]() これも、ひと昔前にどこの家庭にもあったようなオーソドックスな柄です。 部屋の隅になんとなく置かれていたのが、この椅子と合う!なんて1人悦に入り、これまたレトロ気分を楽しんでいます。 光が、やわらかになりました
![]() 注文していたカーテンが来ました。 いろいろな店を見て、 「ポリエステルの方が洗濯しやすいですよ」 「麻はくちゃくちゃになりますよ」と、何度も言われたけれど、 それも承知で、やっぱり麻にしました。 いつかどこかのカフェや雑貨屋さんで見ていた自然の風合いがいい感じのカーテン。 いざ、自分のところで新調しようとすると、これがなかなか難しい。 カーテンって、どれも一見似たようですが、自然派イメージを探し求めていたら、かなり時間がかかってしまいました。 でも、店でいい情報を聞いたので、さっそくそれを試してみました。 ダブルでかけるカーテンの厚手の方を窓側にして、レースなどの薄手を手前、つまり部屋側にかけるのです。 普通のかけ方とは反対になります。 2枚重ねてカーテンを閉めたときに、薄手の方から透けて厚手の色が見えるというエレガントさに、「これはいい!」とハマリました。 洋服でも、最近はかちっとしたものより、透け素材を重ね着するのが今風だから、カーテンもまさにそんな感覚です。 もちろんオーソドックスがいいなーと、思ったら、また逆に直せば、 部屋のイメージチェンジも簡単にできるというものです。 ![]() 写真では、光の具合で2枚ともかなり薄く見えますが、 厚手の麻は、実際もっともっと濃い色で。。。 今年出あった本も、さまざまでした。
![]() 私の読書タイムは、いつも移動中の電車の中。 読みたい本はたくさんあって、買い置きがだいぶたまっていますが、 細切れ時間の読書でも、きらりと光るたったひとつの言葉、たったひとつの文章に、どれほど励まされてきたことでしょう。 今年特に印象に残ったのは、住まい方、生き方のヒントになる本でした。 ●「佐藤可士和の超整理術」 佐藤可士和 新宿ルミネの書店に、この白いカバー本がずらりと棚に並んでいたとき、思わず手に取りました。 その整然としたディスプレーは、まるでアートディレクターである佐藤氏が本の中で書いている整理術そのもの。 机周りから、カバンの中、パソコンメールの整理から、仕事や人間関係の思考に至るまで、あ~、暮らしシンプルにしていこう!・・・と、改めて自分の周辺を見回しながら、気分前向きになりました。 ●「都(みやこ)と京(みやこ)」 酒井順子 東京在住の酒井順子さんは、京都をこよなく愛して、その両都市をさまざまな角度から鋭い観察眼で比較しています。 酒井さんと言えば、「負け犬の遠吠え」で話題になり、以来私はすっかりその歯に衣着せぬ文体のファンに。 「ですます調」と「である調」が混在する独特の言い回しが、なんともいえない酒井ワールドを作り出していて、そのとぼけた感じのセンスが大好きです。 ●「行動することが生きることである」 宇野千代 デパートの書籍売り場で、実は違う本を探していた時、ふと書棚で見つけたこの文庫。ずばりタイトルに引かれて、「こっちにしよう」と、迷いなく買いました。 宇野千代さんの本は、前に何冊か読んでいましたが、この本で改めて、「とことんポジティブ」な生き方に励まされ、力が湧いてきました。 90歳を過ぎ、なお「考えるよりさっと行動する」ことの実践とすすめは、なんと逞しいこと! ![]() ●「住育のすすめ」 竹島靖 住宅の話を、専門家の立場からではなく、自らの家探しの経緯を通して書いているのが興味津々。 著者の本業はコピーライターなので、その観察力、洞察力とさすがと思わせる文章の面白さ。 食育という言葉は、最近あれよあれよいう間に広がって浸透してきましたが、住育という言葉はまだまだです。 でも私たちは、建築家でも大工でもないとしたら、家の知識はあまりにも乏しく、今後、住育は大切な課題になっていくと思います。 この本はかなりタイミング良く、私に大きな影響を与えてくれました。 ●「70歳からのひとり暮らし」 遠藤順子 故遠藤周作さんの妻、順子さんの本。 70歳を過ぎて、不満を言っている暇はない。 人に「~をしてもらう」という気持ちではなく、 人のために時間を使うと、毎日はもっと楽しくなる、など、 潔く力強い言葉は、女性の今後の生き方の大きなヒントになりそうです。 もちろん男性にも、です! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ところで、同じ本でも書店のレイアウトによって、全く違って見えますね。 膨大な本の中で、読みたいものを探すのは至難の業ですが、明るい店内できれいに平積みされていたりすると、「読んで読んで」「買って買って」オーラを感じてしまいます。 今、気に入っているのは、新宿南口の「紀伊国屋」、「青山ブックセンター」と、品川エキュートの小さな本屋さんです。
木の感触は優しく
![]() 木のスプーン、木べらなど、出かけた先で買ったものがひとつ、ふたつ・・・使うほどに馴染んで、自然素材の道具は、ほとんど飽きが来ないのです。 写真左2本のスプーンは、雑貨屋さんで買ったもの。 カレーやお粥を食べるとき、ぷるるんとした豆乳やデザートを食べるときに重宝しています。 ステンレスのスプーンより、はるかに器との相性が優しい、いい感じになります。 そして、私が一番気に入っている優れものが右から2番目の木べら。 右2本の木べらは、三島の木工グループの人たちによる手作り製品。 主にシニア男性が中心となって活動しているこのグループでは、ヒノキの間伐材や端材、放置竹林材を使って木工品を作っているのです。 お祭りなどで売って、木べらはすべて「100円でいいよ~」と、もったいないくらいの気前良さでした。 形も厚さもバラバラで、まさしく1点ものです。 その微妙な形の違いから、次第に料理の用途別で使い勝手が分かってきました。 一番右は、ちょっと厚みがあるので、ざっざっと炒めるとき。 右から2番目はとても薄いので、ちょっと繊細な料理のときに。 ふわっとしたスクランブルエッグを作るには、ぴったりの便利さです。 フライ返しの役目も果たすので、こびりつきそうになった魚も、木の素材でやさしく扱えます。 この薄さ、この形は、おそらく市販のものでは手に入らないと思います。 使い勝手の良さというのは、手に馴染んで、自分なりの便利な道具になっていくということですね。 豆料理もいろいろ
![]() 先日、国際交流のイベントで買ったスリランカの豆料理。 ひよこ豆に、タマネギやピーマンのスライスが入ったものは、サラダ感覚で後を引きました。 ちょっとぴりっとしたスパイスの効き加減が、アジアらしいところ。 インドやスリランカでは、ひよこ豆を使ったカレーも有名ですが、 日本で、この可愛らしい黄色い豆は、最近とみにクローズアップされてきましたね。 日本の昔からの豆料理と言えば、甘辛い煮豆。 大豆をニンジンやコンニャクなどと一緒に煮たもの、金時豆の甘煮などは、母がよく作っていた常備菜です。 今ほど世界各国の総菜もないころ、大鉢いっぱいの煮豆は「昭和の食卓」イメージそのものでした。 今は豆料理と言っても、アジア風、洋風・・・ 珍しかった豆入りパンも、あれよあれよという間に種類が増えました。 ぷちぷちと緑や黒の豆が顔をのぞかせている素朴なパン。 固めのものをちぎって食べるのは大好きです。 ![]() 豆サラダ付きというパンケーキまであって、これは新宿のパンケーキカフェで、初めてお目にかかったメニューでした。 ![]() ところで、「まめったい」という言葉をご存知ですか? これは静岡県の方言。 三島に引っ越したころ、近所の人から初めてこの言葉を聞いた時、 「えっ?何それ?」 びっくりして、聞き返しました。 「まめによく動くこと」という意味だとなんとなく分かりましたが、初耳の時の違和感をよく覚えています。 時が経ち、今は私の頭の中にもうインプットされた単語の一つ。 スリランカの豆も、日本の煮豆も、豆パンも、 可愛らしいまん丸がいっぱい、ぎっしり詰まっているのを見ていると、 「まめったい」の表現が、なるほど~とうなずける気がします。 マフラーに続く、ママガロの思い出
![]() 当時94歳だったママガロにまつわるもう一つの思い出が、トマトソースの味です。 編み物だけでなく、キッチンでゆっくり、じっくりとトマトソースを煮込んでいたその姿も忘れられません。 私もキッチン脇のダイニングで、熱々を何度もごちそうになりました。 大皿に盛ったトマトソースのスパゲッティを、みんなで取り分けて食べたあの味が、今でもはっきり蘇ります。 ふんだんに使った真っ赤なトマトにオレガノの香り・・・ほかにどんな秘訣が詰まっていたのか、とにかく優しい、とろりとした味でした。 当時、日本ではまだイタリアン=オリーブオイルのこってり味という印象があったせいか、それは全く別物。 和食で言えば、しょう油とみりんでことこと煮込んだ肉じゃがやおでんの味に通じるような・・ 素材が、トマトとスパイスに変わっているだけで、毎日食べても飽きないもの。国が違っても、それこそが家庭の味なんですね。 ![]() 日本でイタリアンブームがやってきて、レストランもぐっと増えて、 本場の味、家庭料理っぽいものも多種多彩になりました。 ママガロの味と全く同じものにはお目にかかれませんが、 でも、おいしいスパゲッティを食べるたびに、ふと思い出します。 こんなトマトソースはかなりイメージが近いかもしれないな~ と思いつつ、写真は 上が、新宿の「アフタヌーンティー」 下が、修善寺の「REB」 のものです。 柔らかくて、温かくて
![]() もう何年も前に、イタリア系アメリカ人一家と交流がありました。 その家のリビングで、私が63歳のテリーに英語を教えてもらっていると、いつも傍らで編み物をしていたのが、94歳のお母さん・ママガロ。 ずっとずっと手を動かしていて、カラフルな毛糸でちょっとした小物を編んでいました。 私もずい分その恩恵にあずかって、いろいろなものをいただき、そのひとつがこの白いマフラー。 ![]() でも、ぼこぼこっとした手編みが、なんとなく服に合わせづらく、それはその後ほとんど箪笥の中にしまったままでした。シャープで、スキッとしたスタイルが流行だったころ、手編みはダサイ、なんて思っていた。 ところが、時代は巡りめぐって、数年前から、また手編みのロングマフラーがおしゃれな感じで復活してきました。巻いたり、ねじったり、街ゆく人たちのマフラーセンスもほんとにさまざま。 そして、久しぶりにこのママガロのマフラーを眺めてみたときに、なんて新鮮に思えたことか! 長い年月を経て、去年はもうこれが大活躍してくれました。 首にぐるぐる巻けば、もちろんあったかいし、黒っぽいコートの上には、白の明るさが効かせ色に。ひざ掛けにもなるし、こんなに大活躍してくれるなんて・・・ 手編みは、目がきゅっとしまって固いものもあれば、ゆるいものもあって、それは、なんといっても編む人次第。 ママガロの編み方は、とにかくゆるくて、ふわふわに柔らかい。 人生の月日をいっぱい経てきたのだから、固さはすべて抜けて、こんなにゆるやかなものが出来るのかしら、とその温もりはひとしお。 ずっとずっとしまったままで、ごめんなさい。 今までの分を取り戻すように、今年も大活躍させますよ。 ゆるゆると時は流れて、え~と、ママガロとの出会いは、27年も前のことでした。 ![]()
白米、赤米・・・どんなご飯でも
![]() どうしてもご飯じゃなければ、という時があります。 風邪気味のとき、お腹の調子がすぐれないとき、パンやパスタでなく、ご飯です。 特に秋の涼風が吹き始めるころには、体が季節の変わり目を察知するのでしょうか。 いつも白米に発芽玄米を混ぜて炊いていますが、玄米を切らして、たまたま買い置きしておいた小さな袋の赤米があるのを、思い出しました。 白米に、ほんの少しパラパラと混ぜてみましたが、炊き上がりはかなり赤くなってびっくり! 少しの量で、全体が色づいてしまうので、まるでお赤飯のよう。 そもそも小豆の赤飯のルーツは、赤米からとか・・・ ちょっと混ぜただけで、香ばしさと歯ごたえが増して、栄養価も高くなって、さすが見直されている古代米です。 どんなおかずとも相性がいい。 夏から秋への変化で、もうひとつ恋しくなるのが、具だくさんの味噌汁。 ![]() 冷蔵庫にある野菜をどんどん刻んで、鍋に入れていくだけで、気分的にほっとします。 どんな薬よりも、味噌とたっぷり野菜がじわっと混ざった味わいから、体はほっかほかに。。。 ダシも味噌も、野菜の数も、種類も、その時どきの気分。 毎日毎日、食材をまわして、残り物に何かを足していく・・・その続きに、きまりがないことこそ、「家のごはん」の美味しさなんでしょう。
シュワシュワっとした優しい泡。。。
![]() この夏は、微発泡のワイン、日本酒というのが特に気になりました。 あちこちの店頭で出あったのは、ごくごく自然の微発泡。 シュパーンと栓を抜くシャンパンのような華やかさでなく、おとなしく控え目に泡立ちを見せているつつましやかな存在なのです。 暑い夏を、ひととき爽やかにしてくれました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 去年の9月からこのブログを始め、今日でちょうど1年。 ブログとは何?から、始まった全くの初心者でしたが、 細々ながら、なんとかつながって、1年続くことになりました。 「伊豆(八方)美人日記」の由来は、三島を中心に、今までさまざまな人とめぐり会ってきたことから。 雑誌、情報紙の取材や、文化交流、まちづくり、環境などの活動を通して、あっちにもこっちにも八方的に広がっていったこと。 「八方美人」という言葉そのものは、決していい意味ではないのですが、目指したいのは「心美人」の気持ちでしょうか。 大好きな微発泡ワインにちなんで、「伊豆(微八方)美人日記」なんていうのもいいかも! って、今夜は考えたり・・・ 優しく、ほんのり泡立っていられる微八方は、これからちょっといいかもしれないな~、なんて。 今まで、訪問してくださったり、温かいコメントを入れてくださったりした多くの皆さま、本当にありがとうございます。 好きなときに、好きなことを、いつまでもシュワシュワと書き続けていられたら、うれしいなーと思います。 ![]() < 前のページ次のページ >
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